アルケア株式会社(以下、アルケア)は、「高齢社会のエッセンシャルパートナー」として、患者さん、医療関係者の視点に立ち、予防、診断、治療、リハビリ、社会復帰にいたるまで、途切れることのないケアの提供で医療に貢献しています。しかしながら新事業の開発を進める中で、セルフケアを促進するための「壁」が常に存在し、その壁を突破することが求められていました。
アルケアは公的保険を基本とした産業の中で事業する一方、グループ会社である公的保険外のザイタックをはじめ、ロコモ、運動器検診、メディア、スポーツケア、電動車いすの開発などの新規事業も進めてきましたが、今後、サービス提供の場所や健康情報活用、知識スキルの格差、商品サービス提供などの規制や制度の壁を突破するためには、益々グループとしての新たな企業の力を集結していく必要がありました。
ヘルスケア産業に存在する壁を突破する新たなモデルを構築し、複数の新事業を自己成長軌道にのせ、新事業がグループ全体の成長を牽引する状態をつくる必要がありました。
今後、医療と健康をつなげた価値を提供するため、グループ求心力と事業開発機能をもった新グループ会社を構築し、グループ設立に向けた宣言書(ブランドステートメント)、及び新社名、ブランドアイデンティティなど具体的な検討、作成を行いました。
「新グループ会社の方向性」
新グループ会社の社会的役割、業界的役割とその構想、新グループ会社と既存会社の関係、新グループ会社と新子会社の関係、懸念点、新グループ会社と各事業の見え方、新グループ会社が向かうべきではない将来像などを確認する必要がありました。社内の分科会として座談会形式で多くの議論を重ね、本プロジェクトのオーナーである鈴木会長と共に、新しいグループ会社の方向性を模索していきました。
「新グループ会社のアイデンティファイア」
医療現場のシビアな声に耳を傾け、医療に携わるものとしての高い使命感に突き動かされながら医療機器の開発、製造、販売を通して、日本の医療への貢献を通して発展してきました。提供される場、共有される情報、専門知識や技能、さまざまな規制、これらの境界を越え、世界中の人々の健康な日常生活や社会課題の解決へとその領域を拡大していくことを高らかに伝えていくためには、新しい指針を示すための様々なアイデンティファイア(ブランド構成要素)が必要でした。
バニスターは、新グループ会社の新しい指針となる宣言書(ブランドステートメント)、をはじめ、会社の名称、ブランドアイデンティティ、デザインシステムなどの開発を行いました。
「グループ名称開発」
「オルトモス/ALTOMOS」は、「すべての人々(All)+燈す」を掛け合わせた造語です。人々の生命、生活、未来に光をともす存在であり続けたいという意味を込めました。すべての人々が笑顔で健康に、もっと生きたいと思える地球の実現を目指すことをイメージして、バニスターは「オルトモス/ALTOMOS」という名称を開発しました。
「ブランドアイデンティティ開発」
オルトモスのブランドロゴは、医療に携わる者としての高い使命感に突き動かされながら磨いた技術や蓄えた知識を、重厚感のあるタイポグラフィと深みのある濃紺によって表し、事業会社を支える頼もしい姿として表現しています。
また、シンプルなロゴの中で少し特徴を持たせた「O」の形は、さまざまなパートナーとのオープンなコラボレーションを歓迎し、技術や知識を共有しながら、共に医療の新しい可能性を探求してゆくグループブランドを象徴しています。
新たな企業グループを立ち上げるにあたり、その価値を単なる静止画としてのイメージではなく、過去、現在、そして未来をつなぎ紡いでいく存在であることを発信できればと茫洋と感じていました。
創業の思い、グループ企業のプレゼンス、これから仲間となる未だ見ぬパートナーとの融和など、一見するとカオスな情報をアイデンティファイアとしてまとめ上げ、新たな形あるものとして生み出していただきました。
力強く包容力を感じるブランドロゴ、そのイメージを正確に伝えることを可能とするビジュアルアイデンティティなどは設立後の私たちの活動を力強く支えていただいています。
オルトモスホールディングス株式会社 取締役 副社長 中村博昭 様
https://www.altomos.co.jp/