バニスターは、日本ゼトックのスキンケアブランド「CELLEF」のブランド価値定義、美容理論の構築、世界観の定義、ブランドネーミング、ブランドロゴ、ブランドステートメント、商品ラインナップ、パッケージデザイン開発などをトータルに行いました。
日本ゼトックは、日本の歯磨きのトップシェアを誇り、高品質で高付加価値の商品生産を手掛けています。同社は口腔や頭皮、爪の先までヒトの細胞活性に関する研究を64年間、おこなってきた実績がありました。しかし、過去にも高機能なスキンケアブランドを展開していましたが、なかなか認知獲得が難しく、顧客に製品価値が伝わらない問題を抱えていました。今までの課題を整理し、顧客視点のライフスタイル提案型による高機能ブランドを立ち上げるプロジェクトが発足しました。
スキンケアカテゴリーは競合が乱立しており、独自のポジショニングを設定するためにも、研究基盤のある日本ゼトックの独自性を明確にし、製品のブランド戦略を構築する必要がありました。
また獲得したいターゲット顧客は、40代から50代のマチュア世代。情報感度も高くスキンケアのリアルな情報を常に収集してきた人たちです。少しずつ感じてきた自分の肌悩み(シワ、シミ、たるみ)に対して、ケアの順番を変えたりパックや美顔器など、自分なりに様々な工夫をして試行錯誤していました。肌悩みに対する深刻度合いも多くあり、成分効果に対する知識も詳しいため、お客様を納得させることができる強固な美容理論の構築も求められていました。
「未来が見えてくるスキンケア」
バニスターは、40~50代女性を対象にした定性調査を実施しました。調査結果から「様々な自分の肌悩み(シワ、シミ、たるみ)に、きちんと美容液を入れ込れこみたい。」と願っていました。彼女たちは皮膚細胞増殖/コラーゲン産生から肌のシワ、ハリ、潤いに関する効果とその理由、傷んだ皮膚の再生、健康な皮膚の維持増進を求めていることもわかりました。外面、内面、細胞基盤の3つを活性化させ、お客さまの美しい肌の未来を共創するという考えのもと価値定義が行われました。
年齢を重ねると肌細胞は居眠りをし始め、活性が鈍くなること、細胞はアクションを与えすぎても上手く働いてくれないことなどの結果から「細胞スキンケア」としてのポジショニングを確立しました。
気負ったり、力むことなく決して何かに頼らず、自分自身の細胞を再活性して、しなやかに自分らしい美を追求する女性を目指した「未来が見えてくる生き方」というブランドビジョンを設定しました。
そして、新しいブランドコンセプトを的確に伝えるための新しいブランドロゴ、ステートメント、パッケージデザインを開発。トーン&マナーは、心地よい/生き生きした/シンプルな/しなやかな、の4つのキーワードを設定。ネーミングは「CELLEF」とし「細胞スキンケア」に基づいたCELL(細胞)とSELF(自分自身の)を意味する造語です。またブランドロゴは女性らしくも芯の強さを感じさせるシンプルな書体をベースに、「CELL」と「F(Female)」を結ぶ「E」に開け放した窓のようなオープンな心地よさを感じさせる余白を取り入れて、その窓から美しい「未来が見えてくる」ブランドであることを表現しました。パッケージデザインも「Luminousー内から輝く」をデザインテーマに、虹色のホログラムのラインが入ったシンプルなものにしました。
「CELLEF」は、WEB限定にて販売をスタートしており、今後次々とラインアップが拡充されています。
お客様の幸せと笑顔のために私たち日本ゼトック株式会社は品質や効果にこだわって多くの化粧品や口腔ケア製品の製造・販売してきました。しかし、その良さがお客様に伝わらない事が長年の課題でした。
バニスター様には新規ブランドプロジェクトの立ち上げ時から参画いただき、私たちのアイデアは整理され、理念に基づいたブランドコンセプトを構築し、パッケージで表現することができました。私たちの目指していたことが明確に発信でき、お客様にも伝わりやすくなったと感じています。
このブランドを通じてお客様とともに幸せと健やかな未来を創造したいと思います。
日本ゼトック株式会社 マーケティング企画部 佐藤真奈美 様